PCT国際出願とは

国際出願手続きの統一化及び簡素化を通じて海外出願を促進し、特許制度と経済現実の乖離を克服するための多国間国際条約として、韓国は1984年に加入しました。 PCT国際出願はジュネーブに本部を置く国際事務局で管理し、PCT国際出願は一つの出願を通じて当該発明の特許保護を指定した締約国（条約加入国）に同時に求めることができる条約です。

PCTによる出願方法（PCT System）

国籍国または居住国の特許庁（修理官庁）にひとつのPCT出願書を提出し、それから定められた期間以内に特許取得を希望する国（指定（選択）国）への国内段階に移行できる制度で、PCT国際出願の出願日が指定国で出願日として認められます。ただし、先出願に対する優先権を主張して出願する場合は、先出願の出願日から12ヶ月以内にPCT国際出願を行わなければ、優先権主張を認められることができません。

PCT国内出願時の長所

出願日認定要件が簡単

一回のPCT国際出願で多数の加入国に直接出願した効果を得ることができるため、個々の国ごとに出願しなければならない煩わしさが解消できます。

特許取得可能

特許を受けようとする国の特許庁（指定（選択）官庁）の審査に先立ち、国際調査機関の先行技術調査（必須手続）及び特許性に対する見解と、国際予備審査機関の特許性の有無に対する予備審査（選択手続き）を経ることで、特許取得の可能性があらかじめ分かるだけでなく、評価・補完の機会も持つことができ、特許取得に有利であります。

出願書作成が容易

韓国特許庁を通じた出願言語は韓国語、英語、日本語であるため、多数の国を指定してPCT国際出願をする場合、初期に個別国家言語の翻訳文を一々準備する必要がないので便利です。

無謀な海外出願を防止

発明または考案を、PCT国際出願を通じて各指定国特許庁に直接出願したものと同じ効力を確保した上で、その指定国の国内段階移行期限（優先日から30ヶ月以内。ただし、ルクセンブルク、タンザニア、ウガンダは優先日から19ヶ月以内に国際予備審査を請求した場合のみ30ヶ月以内）まで、国際調査及び予備審査報告書に基づき特許取得可能性を綿密に検討するとともに、各指定国の市場性を調査した上で、国内手続き移行可否を決定することにより、不要な費用支出及び無謀な海外出願を防ぐことができます。

国内段階移行時の手数料減免

世界の主要特許庁では、PCTを通じた外国人の国内段階移行時、自国の特許手数料を一定条件に応じて減免する制度を設けています。

PCT国内出願時の短所

PCT国際出願費用の負担

PCT国際出願費用が別途必要となり、指定国の国内段階に移行する場合は、個別国出願時と同じ費用が追加で必要となり、費用負担が加重されます。

審査手続きの二重進行

国際予備審査を受けたにもかかわらず、国内段階進入時、各国ごとに新たな審査を受けることになるので、審査手続きが二重に行われる可能性があります。これとは異なり、個別国家出願をした場合は、各国ごとに審査官が提示する先行技術を考慮して権利範囲を補正することにより、国によっては意外に大きな権利を得る可能性があります。