商標の概念

商標法上の商標の概念

社会的事実としての商標とは、他の商品を識別するために使用する一切の感覚的な表現手段を意味しますが、これらの標章をすべて保護することは法技術的に難しいため、商標法では保護が可能な商標の構成要素を制限しています。 従来は、記号、文字、図形、立体的形状、または、これらを結合したものと、これらそれぞれに色彩を結合したもののみに商標の構成要素を限定しましたが、2007.7.1からは商標権の保護対象を拡大して、色彩または色彩の組み合わせのみとなった商標、ホログラム商標、動作商標およびその他の視覚的に認識可能なすべての種類の商標を商標法で保護することができるようにしました。しかし、商標法上の商標とは、依然として視覚を介して認識できるものに限られ、視覚を介して認識できない音、臭い、味などのように聴覚、嗅覚、味覚で知覚できる標章は、現実の取引社会で自他商品の識別標識として使用されていても、商標法上の商標では保護されません。（ただし、現在、聴覚、嗅覚など視覚的に認識できない標章も含めるための法律改正が推進中にあります。）また、自己の商品と他人の商品を識別するために使用されていない標章は商標ではないので、商品に使用されたものであっても、それが単に商品の審美感を呼び起こすために使用されたデザインであるか、自他商品識別意思とは無関係の価格表示などは商標法上の商標ではありません。広義の商標概念としてはサービスマーク、団体標章、業務標章を含みます。

サービスマークの概念

『サービスマーク』とは、サービス業（広告業、通信業、銀行業、運送業、飲食業など用役の提供業務）を営む者が自己のサービス業を他人のサービス業と識別されるように使用する標章をいいます。つまり、商標は「商品」の識別標識であるのに対し、サービスマークは「サービス業（用役）」の識別標識と言えます。

団体標章の概念

『団体標章』とは、商品を共同で生産・販売等をする業者等が設立した法人が直接使用するか、その監督の下にいる団体員に自己の営業に関する商品またはサービス業に使用させるための標章をいいます。

業務標章の概念

『業務標章』とは、YMCA、ボーイスカウトなどのように営利を目的としない業務を営む者がその業務を示すために使用する標章をいいます。（例：大韓赤十字社、青年会議所、ロータリークラブ、韓国消費者保護院など）

商標制度の目的

商標制度の目的は、商標を保護することにより、商標使用者の業務上の信用維持を図り、産業発展に資すると共に需要者の利益を保護することを目的とします。（商標法第1条）

商標審査の手続き